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VUCAからVANIの時代、そしてティール組織について Part2

昨日のVUCAに引き続いて、本日はVANIを見ていきたいと思います。


🔴VANIとは

BANIはVUCAに代わる概念として、カリフォルニア大学教授で未来研究所のメンバーであるJamais Caisco氏により提唱されました。冷戦時代にVUCAというキーワードが生まれてから、長い年月が経っています。BANIはより現代に合う概念として、Caisco氏によって作られたのです。

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出所:TDS「BANIとは?VUCAに代わる新しい世界を表す言葉

どちらも「よく似た概念」ですが、VANIの方がより感情や心情が重視されています。


🔴VANIの対処方法

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回復力(Resilience)

脆弱なものには、突然の衝撃に耐えられるしなやかさが求められる。つまり、従来に増して柔軟で回復力の高いビジネスシステム、組織、また従業員らの能力が求められる。ビジネスシステムの回復力とは、多くの場合、不測の事態に備え、リソースが構築されている状態を意味する。冗長性や代替性を担保するのは有形財であったり、無形の知識・技能などであったりも想定できる。ここで重要なことは、危機に見舞われる前に、真に強靭なシステムを構築しておく必要性である。

共感(Empathy)

不安を誘発しかねない社会環境がわれわれに与える悪影響やリスクを適切に認識し、その上で共感することが必要だ。換言すれば、顧客やビジネスパートナーや従業員らに不安を与えかねないビジネス上のリスクを受け入れ、他者や自分自身に対しても、誠実で寛容であるように心がけることであろう。コミュニケーションツールの多くは、時に不安だけでなく、恐怖、怒り、不信感を増大させる。共感を示すには、異なる複数の要素がどのように影響し合っているかを俯瞰し、その結果として生じるストレスや不安がどのようなものかを理解しておく必要がある。

即興性(Improvisation)

非線形なものには即興性、つまり予期せぬ変化や展開に迅速に適応する能力が求められる。いかなる状況下においても創造的であることの価値は増している。即興とは、あらかじめ決められた選択だけに縛られないことでもある。状況が正常でなくなったとき、これまでやってきたことをやり続ける、あるいはそれを続けることを余儀なくされることで、さらに悲惨な結果を招くことがある。

多様な視点(Differentperspectives)

理解できないシステムには、隠れたつながりを認識する能力、すなわち直感も有効だ。何かがおかしいと感じたとき、たとえうまくいっているように見えたとしても、その違和感に注意を向けることが重要である。ただし、直感に頼るだけでなく、異なる人々の多様な視点を用いて問題を捉え直し、新しいアプローチを見つける必要がある。また、多くのリソースを得ることで、レジリエンスを高めることもできる。

出所:パーソル総合研究所「海外のHRトレンドワード解説2024 – BANI

解りやすくまとめて頂いているのですが、抽象的であるがゆえに理解するのがVUCAより難しいです。


🔴ティール組織

ティール組織はフレデリック・ラルー氏が出版した書籍「Reinventing Organizations」で用いられた表現で、従業員が各々の判断で行動し、対等な関係性の中で目的達成に向けて運営される組織のことです。

ティール組織の5つの組織モデル

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出所:HR Trend Lab「ティール組織とは?それぞれの組織モデルをわかりやすく解説


🔴ティール組織のメリット・デメリット

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ティール組織のような形態を「フラット組織」といいますが、ティール組織の他にも、「ホラクラシー組織」や「アジャイル組織」のような構造形態もあります。

🔵フラット組織以外の組織形態

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出所:カオナビ「フラット組織とは?【ピラミッド組織との違い】メリデメ


今回はVANIとティール組織を記事にしてみました。VUCAから様々な概念を見てきましたが、どれが正解というものはなく、自社に合ったところを取り入れて頂ければと思います。ただ世界のトレンドとしては人的資本(HR)というのは当然の概念ですので、外国人雇用を進めている日本でも情報として持っておいても損はありません。ざっくりとした説明で恐縮ですが、弊所も戦略人事は強みにしていきたいと考えておりますので、今後も継続的な情報のアップデートと情報共有を続けていきたいと思います。

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