「CHRO」あまり聞きなれない言葉ですが、「Chief Human Resource Officer:最高人事責任者」を指します。
●よく目にするCEO(Chief Executive Officer:最高経営責任者)やCFO(Chief Financial Officer:最高財務責任者)と同じ経営陣の一角です。人事の責任者というと、日本では人事部長がうかびますが、CHROと人事部長の決定的な違いは、人事に関しての権限が委譲しているかどうか・経営という観点での戦略的思考を持ち合わせているかが大きいと感じます。
●経営陣からの指示で動くのではなく、経営陣の一員としてCEOなどと経営戦略を共有し、専門性のある提案・解決策を示し、自ら実行していく。YouTubeで「メルカリ」のCHROが出演されている動画を拝聴させて頂きましたが、グローバルな視点・ベンチマークの設定など人事の専門性が発揮されていました。
🔵CHROについてのインタビュー
● 特集 That’s CHRO! はじめに 「これこそがCHRO である」を明らかにする 出典:リクルートワークス
🔵海外ではHR(Human Resources:人的資源)専門の学部がある。またHRはスペシャリストでもある。
● 人事のプロを養成する「HR学部」が無い日本の高等教育~欧米ではどのように“人事”を育成するのか~ 村田弘美 出典:リクルートワークス
● 【アメリカの人事部】「日本の人事部」と「アメリカのHR部門」との違い 出典:アメリカの人事部
●2020年9月に「人材版伊藤レポート」が発表されて以来、人的資本経営の重要性が叫ばれていますが、まだまだ変革の域には至っていません。人件費を現状のコストと捉えるか、未来価値を生む「資本」と捉えるかで考え方は全然違ってきます。国際規格ISO30414(人的資本に関する情報開示のガイドライン)では人的資本情報の開示が求められ、欧州では2017年度から、アメリカでは2019年から義務化されています。 出典:経済産業省「人的資本経営の実現に向けた検討会 報告書 ~ 人材版伊藤レポート2.0~」
●日本は古くからメンバーシップ制(人に仕事をつける)の雇用慣行があり、欧米ではジョブ型(仕事に人をつける)雇用です。どちらが優れているかは解りませんが、仕事と能力のミスマッチが起こりやすいのはメンバーシップ型です。一昨日の記事(「日本」の国会議員と「世界」の国会議員との比較)で国会議員を取り上げましたが、当選●回したから●●大臣にとかジョブ型ではありえない話です。IT担当がIT知識のない状況では話になりません。
●最近の日本では官民問わず、コンプライアンスの欠如が目立ちます。日本最大の自動車メーカーの不正事件、中古車販売業者の不正事件、警察の隠蔽事件等、数え上げればきりがありません。ガバナンスはどうなっているんでしょう。国際競争力がどんどん失われつつある今、日本の美徳である、正直で人に親切で人に優しい国民性を「資本」として存在感を発揮していって頂きたいです。