統計データと聞いて、細かい数字などの羅列で見たくない人も多いのではないでしょうか。私も以前は統計に対して同じような印象を持っていました。ただ私たちは小さい頃から、テストの平均点や偏差値などの数値化された世界で生活しています。これからの少子高齢化の進展も統計データから導き出されたものです。最近物価が上がっていますが、「消費者物価指数」で5年前と比較すると、99.8(2019.7)→108.6(2024.7)と8.8%も上昇しています。月に30万円消費していたとすると、32.6万円に上昇しており、年間31万6,800円の負担増になっていますので、給与アップが追い付いていない状況です。総務省統計局のデータは解りやすくて興味深いデータも多くありますので一度ご覧になって下さいませ。今回は労働に関連するデータを見ていきたいと思います。
🔴完全失業率
日本の完全失業率は世界的に見ても非常に低い数値になっています。世界との対比をデータで見ていきます。
※南アフリカの失業率が高止まりしています。ロシアは失業率の低下がプーチン政権の功績でしょうか。単位:%
出所:総務省統計局「統計で見る日本」
🔴人口
以前の記事「世界の人口2024 データから考える未来」でも使用させて頂きましたが、総務省統計局のデータはシンプルで解りやすいです。
※人口減少に転じる国と、人口増加に向かう国の明暗がくっきり分かれています。単位:百万人
出所:総務省統計局「統計で見る日本」
🔴出入国者(外国人)
※20か月で約100万人(入国-出国)月間5万人増加 単位:人
令和5年6月末現在の在留外国人数が322万3,858人ですので、このまま10年経過すると、5万人×120月=600万人となり、在留外国人を合算すると約1000万人。日本の人口が減少し8000万人だとすると、1/9が外国人となる計算です。出所:出入国在留管理庁
🔴在留外国人の国籍・地域
🔵在留資格別
出所:出入国在留管理庁
🔴有効求人倍率
※完全失業率は、2003年4月・2009年7月の「5.5」が一番高く、1968年11月・1970年3月の「1.0」が一番低い
※有効求人倍率は、2009年8月の「0.42」が一番低く、1973年11月の「1.93」が一番高い
2009年は2008年のリーマンショックに端を発した世界同時不況の影響により、完全失業率・有効求人倍率ともに一番厳しいデータとなりました。
出所:総務省統計局「統計で見る日本」
解りやすいグラフ等は「統計ダッシュボード」
統計データはこの他にも、経済関連のデータや都道府県・市町村など地域ごとのデータもあり、マーケティングにも役立つと思います。公的機関が出すデータは網羅性が高く、エビデンスに基づいているので、ある程度正確なデータが多いです。すべて無料ですので、ぜひご活用頂ければと思います。