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物価上昇 30年前・10年前との比較

先日、電力会社が国からの補助金終了に伴い、電気料金を値上げするとのニュースが話題になりました。

弊所のある東大阪市は「関西電力」の管轄ですので「10%くらい上がるの?」と詳しく見てみると、最大で47%アップとの予測が!! 弊所のお客様は製造業が多いので電気料金アップはかなりの痛手です。それを価格に転嫁できれば良いのですが、取引先との関係上なかなか難しいところもあります。「賃金アップもしてあげたいけど、パートさんの社会保険料も負担しないといけなくなるし」と頭を悩ませている事業主様も多いのではないのでしょうか。

実質賃金が24か月連続で下がり続けているのは以前の記事「実質賃金2.2%減 物価高で賃金アップ追いつかず」でお伝えしましたが、物価の上昇が30年前・10年前と比べてどれくらい変化したかをイメージではなくデータで見ていきたいと思います。出典:消費者物価指数:近畿地方



データ(参考:総務省「消費者物価指数」近畿地方)で見てみると、30年前と比べてほとんどの物価が上がっているのが解ります。特にこの10年以内くらいで急激に上昇しています。(黄色:2割以上上昇、水色:2割以上減少 小数点第二位四捨五入)

ちなみに具体的には、

東京ディズニーランド入場料:(現在)7,900円~10,900円・(30年前)4,800円

車(クラウン):(現在)730万円~830万円・(30年前)308万円~330万円

ガソリン(レギュラー):(現在)169円・(30年前)120円

国民年金保険料:(現在)16,980円・(30年前)11,100円


所得の中央値は2022年度「423万円」1995年度「545万円」(厚生労働省:国民生活基礎調査)という事を鑑みても、収入ダウン・支出アップという図式が当てはまります。この他にも、消費税のアップ・社会保険料のアップ・介護保険料の徴収など公的な支出も大きな支出になります。企業・労働者ともに様々な負担が増す→手取りが少なくなる→使えるお金が少ないから買わない→企業の業績が上がらない→給料が上がらないという負のループを脱却するために政府は賃上げを推進していますが、所得が上がった分負担も増すわけで、結局使えるお金はそんなに変わらない→買わないになってしまわないような制度設計が必要だと感じます。そうなると、税金や社会保険料の減額などになってくるでしょうから手詰まり感はぬぐえませんが。

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