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大阪労働局 職種別有効求人倍率と求人求職賃金

最近は人手不足という事もあり、求人に力を入れている企業様も多いと思います。弊所の知人の人事担当者(中堅企業)も採用に関して非常に神経を使っており、年間休日数や賃金のフィルターで選考から漏れる場合もあると仰っておられました。先日の記事「彼を知り己を知れば・・・」でもあったように、募集する職種での求人数・求職者数・求人倍率・求職者希望賃金などを知ることは相手を知ることに繋がります。今回は大阪労働局が公表しているデータを見ていきたいと思います。


🔴人手不足が起こる主な原因

🔵労働者人口(20歳~59歳)の減少

※万人未満切り捨て ※就業者数はその年の12月での数字です

就業者数は約370万人増えていますが、20歳~59歳の人口は約1,050万人減少しています。これは主に60歳以上の労働参加が増えたことを示しています。企業としては出来るだけ若い人材を採用したいというニーズに相反します。

出典:総務省統計局「労働力調査

出典:総務省統計局「人口推計


🔵人材のミスマッチ

2009年と2023年の主な業種の就業者を比較しました。医療・福祉や情報通信・教育・専門サービス業などが増え、建設・製造業などが減少しています。これは第一次・第二次産業から第三次産業への移動が進んでいることを意味します。特に医療・福祉業界は高齢化の進展により更なる人員が必要になることから他業種との人材の争奪戦が予想されます。また職種で見ても、体力的にキツイ仕事が敬遠され、ITなどを活用する事務職などが人気です。ただ現実は人気職種は採用人数より応募者が多く「就職したくても採用されない」状況にあり、建設や介護などは「採用したくても応募がない」といったミスマッチが起きています。

単位:万人(%)

出所:総務省統計局「労働力調査


🔵仕事に対する価値観の変化

企業選びの際に注目している主な内容

・福利厚生の内容

・休みがとりやすい・多い

・残業時間が少ない

・ワークライフバランスを大事にしたい

・賃金は平均でいい

こんな企業は嫌だ

・体育会系

・年功序列・上下関係がしっかりしている

ワークライフバランスを大事にしたいと回答した割合が90%を超えました。ただ給料は平均で良いという割合も50%程度ありましたが、その平均が上がってきている気がします。また学生の中でもバリバリ働きたいという層も一定数いますので、若者全体の総意ではないことに注意が必要かもしれません。

※2024年と2025年に大学卒業予定の大学4年生および3年生を対象に調査

出所:PR Times「SHIBUYA109 lab.調べ 24卒・25卒に聞く!Z世代のキャリア観に関する意識調査


🔴職業別求人賃金と求職者希望賃金(製造業)

フルタイム(求職希望賃金順)

パートタイム(求職希望賃金順)


🔴職業別有効求人倍率(製造業)

フルタイム(有効求人倍率順)

パートタイム(有効求人倍率順)


🔴求職希望賃金TOP5

フルタイム

パートタイム


🔴有効求人倍率TOP5

フルタイム(倍率高い)

フルタイム(倍率低い)

パートタイム(倍率高い)

パートタイム(倍率低い)

出典:大阪労働局「職種別有効求人倍率及び求人求職賃金


今回は大阪労働局が毎月公表しているデータを見てきました。個人的には情報処理技術者などの理系職は人手が足りていないと思っておりましたので、肌感覚と違って驚きました。また業種・職種によって人気・不人気がこれほど違ってくることにも時代の流れ・移り変わりを感じます。AIの普及によって働き方なども今後変わってくる可能性もあり、5年後・10年後は読みにくくなっています。人手不足の状況下では企業も求職者に選ばれるための施策も必要になります。まずは現状(相手)を知ることから始めていきましょう。

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