SDGS(エスディージーズ)、よく聞くけど詳しくは知らないという方も多いのではないでしょうか。環境問題に関係あるということは何となく解るけど自分には関係ないと考えている方も多数いらっしゃいます。以前の記事「人権DD」にも通ずるテーマでもありますので、私も記事に上げていなかったことにビックリしました。今回は遅ればせながらSDGsを2回に渡って見ていきたいと思います。
🔴SDGsとは
Sustainable Development Goals:「持続可能な開発目標」を略したものになります。
🔵以前はMDGsだった?
Millennium Development Goals:ミレニアム開発目標(2000年9月~2014年8月)の後継として、2015年9月からSDGsに切り替わりました。
MDGsは、2000年9月にニューヨークで開催された国連ミレニアム・サミットで採択された「国連ミレニアム宣言」を基にまとめられました。MDGsは,極度の貧困と飢餓の撲滅など,2015年までに達成すべき8つの目標を掲げ,達成期限となる2015年までに一定の成果をあげました。その内容は後継となる「持続可能な開発(SDGs)のための2030アジェンダ」(2030アジェンダ)に引きつがれています。
出所:外務省「ミレニアム開発目標(MDGs)」
🔴国連ミレニアム宣言の8つのテーマ
1. 価値と原則
2. 平和、安全保障および軍縮
3. 開発と貧困
4. 私たちが共有する環境の保護
5. 人権、民主主義、および、よい統治
6. 弱者の保護
7. アフリカの特殊なニーズへの対応
8. 国連の強化
出所:国際連合広報センター「国連ミレニアム宣言」
🔴MDGsの8つの目標と達成比率
1. 極度の貧困と飢餓の撲滅
開発途上国における極度の貧困比率が、47%(1990年)→14%(2015年)に改善
2. 初等教育の完全普及の達成
開発地域における小学校の純就学率が、83%(2000年)→91%(2015年)に上昇
3. ジェンダー平等推進と女性の地位向上
南アジアの小学校通学状況は、男子100:女子74(1990年)→男子100:女子103(2015年)
174カ国のほぼ90%の女性が政治に参加する基盤を得た。
4. 乳幼児死亡率の削減
5歳未満の子どもの世界的な死亡数が、1,270万人(1990年)→600万人(2015年)
5. 妊産婦の健康の改善
世界の妊産婦死亡率 (出産10万対)が、380ポイント(1990年)→210ポイント(2013年)
6. HIV/エイズ、マラリア、その他の疾病の蔓延の防止
HIVへの新たな感染が、350万人(2000年)→210万人(2013年)
2000年~2015年で、620万人以上がマラリアによる死を免れた
2000年~2013年で、結核の予防、診断、治療によって、約3,700万人の命が救われた。
7. 環境の持続可能性確保
水道水へのアクセスを取得 23億人(1990年)→42億人(2015年)
オゾン層破壊物質の98%が除去された
8. 開発のためのグローバルなパートナーシップの推進
政府開発援助 (ODA) 810億ドル(1990年)→1352億ドル(2015年)
インターネットの普及率 6%(2000年)→43%(2015年)
出所:JiCA「国連ミレニアム開発目標報告 2015」
🔵MDGsで達成できなかった問題点
・5歳未満児や妊産婦の死亡率削減
・女性の地位についても就職率や政治参加で男性との間に大きな格差が残る
・二酸化炭素の排出量が1990年比較で50%以上増加
🔴持続可能な開発(SDGs)のための2030アジェンダ
「誰一人取り残さない」持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現のために、2015年9月の国連サミットにて全会一致で採択。2030年をゴールとする17の目標と5つのルール
🔵5つのルール
①普遍性:先進国を含め、全ての国が行動する
②包摂性:人間の安全保障の理念を反映し「誰一人取り残さない」
③参画型:全てのステークホルダーが役割を持つ
④統合性:社会・経済・環境に統合的に取り組む
⑤透明性:定期的にフォローアップ
🔵17の目標
明日はSDGsの中身を深堀していきます。