日本の紙幣が今年変更になりました(記事:新紙幣スタート どんな人物かご存じですか?)が、最後の紙幣とも言われています。20年周期で紙幣が変更になるものの、20年後にはデジタル通貨が主流になると予想されるためです。私も外出するときには携帯電話だけで十分な時があり、電車もカフェもお買い物もすべてキャッシュレスです。お財布には念のためお金を入れていますが、ほぼ緊急時にしか使いません。キャッシュレスだと明細も一覧化してくれ、連携していると帳簿にも自動入力してくれます。とても便利ですが、今後ますます悪用される危険性が高まるのは否めません。今回は、デジタル通貨に向けて 各国の通貨と日本の貨幣制度の歴史を見ていきたいと思います。
🔴円の歴史
・日本最古のお金は683年の「富本銭」
・708年に「和同開珎」が作られる
・その後、日本では貨幣は作られず、中国からの貨幣を輸入して使う
・豊臣秀吉が金貨・銀貨を作る
・1601年に徳川家康が日本で初めて、大判・小判など5種類の貨幣制度を統一
・1871年、金本位制のもと「円」が誕生。金1.5グラム=1円
・1897年、貨幣法が成立。金0.75グラム=1円
・1920年、金本位制が終了
🔴1両は何円?
・江戸時代の1両=銀50~60匁=4000文~6500文
・武家奉公人:年間2~3両
・町方奉公人:1~2両
・酒:1升=200文
・そば:1杯=16文
・団子:1本=4文
例えば、そば1杯=16文を現在にすると、そば1杯=400円、1両で250杯=100,000円
1両で約10万円とすると、千両箱は1億円程度になる試算になります。
※貨幣価値や当時と今の物価など前提条件により異なります
出典:造幣局「日本の貨幣の歴史」
🔴金本位制
・1816年に英国で始まった金を通貨の価値基準とする制度。各国の中央銀行が発行した紙幣と同額の金を保有し、いつでも相互に交換することを保証する。19世紀から20世紀の初めにかけて世界で取り入れられていたが、1929年の世界恐慌以降、相次いで廃止。金の保有量とは関係なく中央銀行の管理の下、自国の経済に見合った貨幣を発行する管理通貨制度に移行した。出典:野村証券「金本位制」
・金本位制のメリットデメリット
メリット:インフレに強い
デメリット:通貨の発行量をコントロールできない
・戦後、固定相場制 1ドル:360円
・スミソニアンレート 1ドル:308円
・1973年2月から、完全な変動相場制
🔵プラザ合意
・ドル高を是正するため、1985年9月のG5(先進5カ国蔵相・中央銀行総裁会議)で発表された為替レートの安定化に関する合意のこと。これにより協調して円高・ドル安に誘導されました。開催場所となったニューヨークのプラザホテルにちなんでプラザ合意と呼ばれています。
🔴円高と円安
【一番円高だったとき】 2011年10月:75円32銭
【一番円安だったとき】 2024年7月:161円73銭
🔵2000年から2024年の円ドルの推移
🔴各国の通貨 (2024-8-9現在)
※20年前の日本のビックマック:250円 ※ロシアは2021年の数値 ※1円未満切り捨て ※青地:日本よりビックマック(単品)が安い国
参考:セカイハブ「世界のビッグマック指数・ビッグマック価格ランキング」
円安の影響もあってか、ほとんどの国が日本より割安な料金です
🔴デジタル通貨と今後
日本でも今回の紙幣変更が最後ではないかと言われるように、電子マネーの普及が進んでいます。経済産業省のデータでも、2025年までに40%、将来的には80%を目指す(2023年「キャッシュレス将来像の検討会」 )と発表されています。
日本銀行でも「中央銀行デジタル通貨(Central Bank Digital Currency:以下「CBDC」の実証実験が進んでおり、厚生労働省でも令和5年4月から「賃金のデジタル払い」が可能になりました。厚生労働省令第百五十八号 厚生労働省:賃金のデジタル払いについて
弊所もクライアント様からのお問い合わせに対して、最低限の知識(共通言語)を持っていないと会話が成立しません。日々ブラッシュアップするよう心掛けていきます。