令和7年4月1日現在のがん診療連携拠点病院等が公表されました。全国どこでも質の高いがん医療を提供することができるようにとの目的から全国各地に設置されています。がんの治療法も増え、5年生存率も上昇はしていますが、まだまだ怖い病気に変わりはなく、より良い治療を求めるのは当然の心理だと思います。今回はがんについて見ていきたいと思います。
🔴死因第1位
出所:総務省統計局「主要死因、年齢階級別死亡者数(令和4年)」
出所:国立がん研究センター「最新がん統計」
🔴がんについての各種データ
がんの種類(名前順)
出所:がん研有明病院「がんの種類について」
がん罹患数の順位(2020年)
がん死亡数の順位(2023年)
出所:国立がん研究センター「最新がん統計」
小児・若年成人世代の罹患率
出所:国立がん研究センター「小児・AYA世代のがん種の内訳」
🔴がんの三大治療
➀手術(外科治療)
がん組織や周りのリンパ節を取り除きます。また、取り除いた臓器や器官の再建などの処置が行われます。
➁薬物療法(抗がん剤治療)
がんの薬物療法は、細胞の増殖を防ぐ抗がん剤を用いた治療法で、がんが増えるのを抑えたり、成長を遅らせたり、転移や再発を防いだり、小さながんで転移しているかもしれないところを治療するためなどに用いられます。手術治療や放射線治療が、がんに対しての局所的な治療であるのに対し、抗がん剤は、より広い範囲に治療の効果が及ぶことを期待できます。このため、転移のあるとき、転移の可能性があるとき、転移を予防するとき、血液・リンパのがんのように広い範囲に治療を行う必要のあるときなどに行われます。
抗がん剤単独で治療を行うこともあれば、手術治療や放射線治療などのほかの治療と組み合わせて抗がん剤治療を行うこともあります。
➂放射線治療
放射線は、細胞が分裂してふえるときに必要な遺伝子に作用して、細胞がふえないようにしたり、細胞が新しい細胞に置き換わるときに脱落する仕組みを促すことで、がん細胞を消滅させたり、少なくしたりします。放射線治療はこのような作用を利用してがんを治療します。
放射線治療は、がんを治すことを目的として単独で行われることもありますが、薬物療法や手術などのほかの治療と併用して行われることもあります。
出所:茨城県「がんの三大治療」
🔴自由診療と先進医療のイメージ
※1 海外では治療法の効果が認められているもの(日本では未承認の抗がん剤など)もあります
※2 先進医療から標準治療へ、または自由診療へ変更になるものもあります。先進医療にかかる費用(主に技術料)は自己負担になります。令和7年2月1日現在で74種類あります。
出所:厚生労働省「先進医療の概要について」
🔴先進医療Aと先進医療B
出所:厚生労働省「先進医療A及び先進医療Bの分類に係る考え方について(案)」
出所:厚生労働省「先進医療の各技術の概要」
🔴がん診療連携拠点病院等
都道府県がん診療連携拠点病院(関西)
※全国で51施設あります
地域がん診療連携拠点病院(大阪)
全国で340施設あります
出所:厚生労働省「がん診療連携拠点病院等一覧表(令和7年4月1日現在)」
今回は簡単にがんについての概要と、今回公表された「がん診療連携拠点病院等」を見てきました。世界中でがんの研究が進められているにも関わらず、まだ確実な治療法がないところに人体がまだ解明されていない謎に包まれているという神秘さを感じます。一日も早くがんに対しての治療法が確立し、がんで苦しむ方がいなくなる世の中になってほしいと願います。